これは私が20歳のころの話です。当時私は東京でお仕事をするために上京してきたばかりで、友達もおらず喋る相手といえば仕事関係の人ばかりでした。
なんとかSNSなどを使って友達を作ろうとしたのですが、人見知りをする自分にとってはなかなか自分から声をかけることが出来ず、誰か自分に声をかけてくれないかなとずっと受け身の状態で待っていました。そしたらTwitterでフォローしてくれて、メッセージを送ってきたのがMさんという方で、僕よりも3個年上の男性でした。
彼は僕のTwitterの内容を見て、友人がいないことを察してくれてメッセージを送ってくれたようです。

1人寂しく上京した東京でMさんに出会う

MさんとはTwitter上でメッセージのやりとりをしていて、特にお互い趣味が映画鑑賞ということで映画の話で盛り上がることが多かったです。
しかもMさんも20歳くらいのころに東京に来て、なかなか友達が作ることが出来ずに寂しい思いをしていたということで、僕の気持ちが痛い程分かるよと言ってくれました。
このときは僕は既にMさんに信頼しきっていて、もはや洗脳されているような感じだったと思います。それくらい一人になるというのは嫌な時期で、人を疑うということも知らなかったからです。
そしていくつかのメッセージのやりとりの後、僕らは東京にあるサンマルクカフェで直接会う約束をしました。

Mさんが取り出した一枚の謎のCD

実際にサンマルクカフェでMさんに会ってみると、頭の中のイメージ通り爽やかな感じで少し年の差があってもすぐに友達になれそうな感じがしました。
お互いにアイスコーヒーを頼んでゆっくり座って会話を進めました。初っ端から「一人で東京は大変だったでしょ?」と同情してくれたMさんに対して、僕はなんて優しいんだろうと感動していました。普通に日常会話を楽しんでいるときにMさんはあるものをカバンから取り出しました。それは一枚のCD-ROMのようなものです。
「今日は凄い良いもの渡そうと思ってこれ持ってきたんだよね。このCDに入ってる音楽を聴いたら脳波を変えることが出来て仕事だけじゃなくて人生まで好転するようになるんだよ」実際はもっと複雑なことを言っていましたが、当時の僕はMさんを完全に信じ込んでいたので、CDの効果についても認めざるを得ませんでした。
そこでMさんはさらに「このCDは毎月専門の業者さんが作っててね、月額5万円払ってくれたら最新のCDを貰えるんだよ」と言ってきたんです。

嘘をついてまで母親に借金をしてしまう

僕は明らかに怪しいそのCDを月額5万円で買いますと言ってしまったのです。一人暮らしをして月給の安い仕事をしてお金も無いのにです。そこで僕は母親に「仕事で資格を取るために教本やセミナーに行くからお金を貸して」と嘘をいって、毎月お金を借りていたのです。
そして僕が東京の生活に慣れてメンタルもまともになり、Mさんの言っていることがインチキだと分かったころには既にMさんとは連絡が取れなくなりました。そして母親に対して僕は40万円もの借金をしてしまいました。27歳になった今ではなんとか母親への借金を完済しましたが、もう二度とあんな体験はしたくないです。